この議案に対する我々、自民党真誠会の考え方を述べさせていただきます。
 この条例は明石市の大切な方向性を市民に委ねるというものです。すなわち議会の責任放棄、または議員が信用されていないというたぐいのものに当たると考えております。我々自身が決められない、市民に委ねるといった無責任な職務放棄にあたるということは、議会人として許されるものではないです。
 日本の地方議会は間接民主制の下、議会で議決することが法律で決まっております。地方自治法にのっとった公正中立な選挙において選ばれた議員が、市長側の提案を市民の代表としてしっかりと審議し、正しいか否かを判断し決めること、議決していくことになっております。我々の担いは大きく2つです。監督権と議決権です。その1つの議決権を市民に委ねてしまうということ、すなわち住民投票で市民に判断してもらうことは職務放棄になりかねません。我々がしっかりと議論を行い、判断し、議決することが議会の正しいあるべき姿であると認識しております。
 しかし、中には議会が間違った判断をすることもあるだろうという声もあります。そのときは地方自治法第76条、議会の解散請求、リコールもあります。また、次の選挙でその判断が下されます。そして、このことで市民の権利である市民参画という権利を奪うものだとの声もありますが、地方自治法第74条に基づく条例制定の直接請求によって住民から住民投票を行うべきという条例制定の要求も行うことが担保されています。この場合は有権者の50分の1の署名数で請求することができ、今回提出された条例案よりかなり少ない数であります。そして、賛同してくれる議員3名をもって議員提出案として条例制定を求めることもできます。過去にこの議案を否決してきたこと、また今回も反対することは、決して市民参画を脅かすものでなく、議会のあるべき姿を追求し、明石市の発展を願ってのことであります。
 また、住民投票の結果は尊重義務であり、その結果をさらに議会で協議し結論を得るという制度であります。住民投票にかかる予算は約7000?8000万円と試算しています。そこに多額の公費、多大なる市職員の労力をつぎ込むのか理解できません。住民投票をせずに市民に公平な選挙で選ばれた、いわゆる市民の代表である議員が議論し、結論を得ればよいのではないでしょうか。
 そして、自治基本条例に住民投票条例の設置がうたわれていることは、議会人として真摯に受けとめなければならないという意見もございます。ごもっともなことです。だからこそ、市長は自治基本条例の改正を行い、いわゆる違憲状態を解消すべきだと考えます。

 執行機関である市長は条例の提案権を有しています。この自治基本条例には5年に1度検証することもうたわれております。制定されてから10年以上たっております。そろそろこの問題を解決する時期が来たものと思われます。いま一度、自治基本条例を検証し、常設型の住民投票の是非の判断を行うべきであると考えております。
 市長がこのようないわゆる違憲状態を問題視するのであれば、状況改善のためにもっと努力するべきであったのではないでしょうか。しかも議会で決めてくださいと言わんばかりに、他の議員の本会議質問に「議員提出議案として改正案を出すべきでは」という趣旨の答弁がございました。責任放棄ではないでしょうか。サポート利用券発行事業は、議会が継続審査を議決し、議会で決めようとすれば、専決処分で民主主義のぼうとくと言われかねない事態をまねき、今回は議会へ責任転換する手法は一貫性がなく、中核市の市長としていかがなものかと言わざるを得ません。
 我々議員が努力し、市民の意見を聞くことは大切でありますが、市民に決めてもらうのは我々の職務放棄以外のなにものでもありません。我々議員は、市民の代表としての気概を持って議会運営に臨んでいくことが議員のあるべき姿であると考えます。


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<掲載項目>
・明石市のワクチン接種状況
・全国豊かな海づくり大会兵庫大会in明石プレイベント
・旧優生保護法の被害者支援条例に対する反対討論
・泉市長が行った専決処分を不承認
・令和2年度一般会計決算を不認定
・予算要望を致しました

     

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